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第5回(7月)
1. (サ高住=サービス付き高齢者住宅)サ高住入居後早くも一年余 絵一枚も描かずに遺憾 (ひろちゃん497)0点
2. (白神山地青池にて)青池の底にやすらぐ古木あり永遠の眠りに光やわらか (清歌)6点
3. 麦わら帽風に飛ばされ追いかける無邪気な笑顔夏の思い出 (ひょう)0点
4. 三匹も掬ひし吾子の金魚ぽい群れを追ひかけ次の一匹 (素月)0点
【作者コメント】
夏の風物詩「金魚すくい」で金魚をすくう道具の名前を「ポイ」または「紙ポイ」と言います。
金魚を「ポイポイ」と掬うからという説や、破れたら「ポイ」と捨てるからという説があります。
5. 夕焼け空茜に染まり夏終り過ぎゆく日々を惜しむ心よ (ひょう)3点
6. ペイスメイカー入れたる弟(おと)が 持ち来た採りたてトマトうん美味なり (ひろちゃん497)2点
7. (山下公園にて)赤い靴はいて異国へ消えし子の像の頭や雀静かに (清歌)1点
8. この星の余命幾何(いくばく)考へて残りの日々を有為(うい)に過ごさむ (素月)4点
総評
7月歌壇は、出詠者4人 全8首の個性ある短歌が並びました。(素月)
参加者それぞれの個性と豊かな感性が光る詠草が集まりました。自然や日常の風景・人生の機微を捉えた歌でバラエティ豊かな内容となりました。今後も、互いに刺激し合い、より良い歌を詠まれるよう期待します。(ひょう)
話題は身近なものから、広く社会問題へと展開し、年令経験に相応した視線がやさしく的確でした。(能見山人)
第6回(7月)
1. 除染土とセット販売電気です (U太老)1点
2. 日除けすだれ仕舞い忘れが功を為し (ひろちゃん497)1点
3. かけてました探しあぐねし老眼鏡 (U太老)4点
4. 補聴器を探す眼鏡よどこ行った (ひろちゃん497)4点
5. (局地的大雨停電で)スマホだけ光を放つ家の中 (清柳)2点
6. 合法もあるギャンブルの不合法 (U太老)0点
7. 扇風機首振り続け我が人生 (雷太)4点
8. 明日は採る翌朝トマト鳥の突く (ひろちゃん497)3点
9. 猛暑日も 暑さ二倍に 二刀流 (幸ちゃん)0点
10. (局地的大雨停電で)雨宿り自宅の前で仮の宿 (清柳)0点
11. 節約と言い訳ばかり昼ごはん (雷太)0点
12. 短冊に コメが欲しいと 願い書く (幸ちゃん)3点
13. なまはげや毎年来てよ都会にも (清柳)1点
14. 海開き 猛暑猛暑の 波が来る (幸ちゃん)1点
15. 夏休み宿題だけが終わらない (雷太)1点
総評
川柳の醍醐味は、自由な発想の拡がりから生まれると感じます。(U太老)
投句者それぞれの視点から、日常や社会を切り取ったバラエティ豊かな作品が集まりました。ユーモア・風刺・共感など川柳ならではの魅力が発揮され、良い句会となりました。(雷太)
どれも昨今の世情をよくとらえていてみごとでした。 (能見山人)
第11回(7月)
1. 酷暑をものとせず咲くデュランタ (開空)1点
2. 人混みにほおずき揺れる浅草寺 (清花)3点
3. 居酒屋の新し木札心太 (ひろちゃん)4点
4. 釣日和真菰(まこも)の花のゆうらゆら (弓人)3点
5. 父と子が並んで釣らむザリガニを (開空)5点
6. 「〻(をどりじ)」はがゞんぼの脚出窓越し (弓人)0点
7. 日盛りや森閑として魚市場 (ひろちゃん)5点
8. 氷菓食(た)ぶ銀座パーラー喫茶室 (弓人)0点
9. (秋田千秋公園にて)
蓮池やババへらアイス薔薇の花 (清花)0点
10. 天の川星のきらめく夏の夜 (勢以子)1点
11. 単線をこまち駆け抜け夏の雲 (清花)1点
12. 風鈴の音色涼やか昼下がり (勢以子)2点
13. 涼やかに泡盛も割るソーダ水 (開空)1点
14. 一人膳とりあえずはと冷奴 (ひろちゃん)3点
15. 入道雲湧き立つ空に夏来る (勢以子)2点
総評
七夕🎋が過ぎ、鬼灯市・風鈴・花火・夏祭と賑やかです。
7月の佳句15の宴になりました。(弓人)
今回は、夏の情景や日常を捉えた句が集まりました。季語(酷暑・ほおずき・心太・真菰・ザリガニ・風鈴・泡盛・冷奴・入道雲など)を使い豊かな句会となりました。(勢以子)
俳句の心情である季節感が、それぞれに結晶しています。それに即応した心情もよく調和していました。(能見山人)