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清交会ウェブ俳壇

公開中(過去の作品)

第21回(5月)

 

 1. 早緑の葉に陽はこぼれ鶯の声艶めきて木の間を抜ける (下山)4点

 

 

 

 

2. 譲り合ふことがポイント交わす笑顔に貴女(あなた)と私 (素月)0点

 

3. 鯉のぼり高く舞ひては子らの夢中空を馳せる (ひょう)0点

 

【作者コメント】

5月のこどもの日に鯉のぼりが風に泳ぐ姿を詠み、子どもたちの未来への希望と爽やかな初夏の開放感を表現。

 

4. (40年ぶりに)教え子に 誘われ行きし ワインバー 頼もしき顔 中三にもどる (清歌)0点

 

 

5. 貯水池をめぐる導管赤錆びて夕焼け空に溶け込んでいる (素月)2点

 

 

 

6. (若き日の浜教祖のメーデー参加を思い浮かべて二首)柿若葉輝く陰で座し歌う♪もしもピアノが弾けたなら思♪ (ひろちゃん497)0点

 

7. (その会の名前はのばらの会)年一度 ウェルナーの野ばら 朗々と 歌い上げたる 老ジョシ管理職 (清歌)0点

 

8. 雨に照る夜道に傘さす影二つ親子であるらし寄り添い歩く (下山)2点

 

 

 

 

9. 賞品のビール目指して腕振るう若き教師のプラカード・コン (ひろちゃん497)0点

 

10. 蚕の繭白く膨れて桑の葉に静かなる時命育(はぐく)む (ひょう)0点

【作者コメント】

養蚕期の白い繭と桑の葉の静かな調和を詠み、忍耐さ強く育つ命の神秘と初夏の穏やかさを讃える。

 

総評

今回10首は、春から初夏への移ろいを優しく描いたものが多く、早緑の鶯、鯉のぼり、野ばらなどの季語が鮮やか。日常の人間模様(教え子との再会、親子、教師の奮闘)から自然の静観(貯水池の導管、蚕の繭)まで、情景と感情のバランスが良く、5・7・5・7・7のリズムも安定しています。引用や状況説明が入る句も作者のエピソードが生き、親しみやすい会でした。一方で、句6のように連作意図が強いものは単独の凝縮感がやや薄れますが、全体に温かみとリアリティがあり、参加者の人生観がにじむ秀逸な詠草です。(ひょう)

 

 

 

 

 

 

第20回(4月)

 

 1. 八重桜淡紅に染め雨こぼす (勢以子)2点

【作者コメント】

八重桜が春雨に濡れる優しい風情を表現し、桜前線の進行を「八重桜」で表して、しっとりとした四月の情感を伝えました。

 

2. 花筏餌やる人やメダカ亀 (清花)1点

 

3. 梨の枝横に張られて花盛 (開空)2点

 

4. 葛切りやサラリーマンも塾の子も (弓人)0点

 

5. 三椏の咲いて禅林門を開け (弓人)3点

 

6. (柏尾川の花見で)花冷えや敷き物シート膝までも (ひろちゃん)2点

 

7. 校庭の金次郎像や春惜しむ (清花)1点

 

8. 桜散る緑の風に燕舞う (勢以子)0点

【作者コメント】

四月の終わり頃の情景から、桜の散る儚さと新緑の訪れを予感させる優しい風に燕が飛び交う様子を描きました。

 

9. 坂道の菫草みて登り切る (開空)0点

 

10. 飛花落花電車の風に舞いにけり (清花)6点

 

11. 雨曇り白き輝き桜木か (開空)2点

 

12. 君子蘭凛と開きて花君主 (ひろちゃん)0点

 

13. 菜の花や陽だまりの道蝶遊ぶ (勢以子)2点

【作者コメント】

春本番の明るい陽光の下、菜の花畑に蝶が舞う穏やかな田園風景を詠み、生命の息吹を「菜の花」で象徴的に表しました。

 

14. 墓参り土筆摘みつつ石磨く (ひろちゃん)1点

 

15. 手作りの凧それぞれや風を待つ (弓人)1点

総評

今回の15句は春の風物を中心に、桜の散り際や花の儚さ、日常の情景を捉えたものが多く、全体として春の移ろいゆく情景を優しく描いた優れた句会でした。季語の使い方が自然で、視覚的な美しさが際立つ一方、日常のユーモアや静かな感慨を加味した句も光り、バランスの取れたラインナップです。(勢以子

 

 

 

 

 

第19回(3月)

1. さくら舞う三寒四温やダウン着る (清花)0点

 

2. 春の日に妻の死知らす友のふみ (開空)6点

 

3. 河津桜咲きて中庭明るくす (弓人)2点

 

4. 青春の顔に戻りし春の宴 (ひろちゃん)2点

 

5. 春風に蕾ほころび夢を見る (勢以子)0点

 

6. 淡雪や春来たはずの朝の庭 (清花)0点

 

7. 紙雛を折りつつごっくん濁り酒 (ひろちゃん)2点

 

8. 好きな子の噂話や雛霰(ひなあられ) (弓人)2点

 

9. 樹の陰でそっと咲いてる黄水仙 (開空)2点

 

10. 梅咲いて街路に淡き香り寄る (勢以子)1点

 

11. 温かき飯に蕗味噌のせて食ふ (弓人)1点

 

12. ボンネット花粉黄砂の点々と (清花)0点

 

13. (古き手帳より野沢温泉3月)湯屋の軒桶の響きに氷柱揺れ (ひろちゃん)1点

 

14. ペルシャが春分前に壊れゆく (開空)0点

 

15. 河原柳柔らかに揺れ春ぞ告ぐ (勢以子)2点

 

 

総評

 

今回の投句15句は、全体として季語の活用が適切で、生活や自然の情景を捉えた素朴な味わいが魅力です。三寒四温の気温差、桜や梅の開花、雛や日常の食事など、春の移ろいを敏感に描き、共感を呼ぶ句が多く、初心者から中級者の句会として高水準です。ただ、季語の重複や独自性の薄い句もあり推敲の余地があるでしょう。(勢以子)

 

第18回(2月)

 

 

 

 1. 江戸の味(あぢ)ひき継ぐ老舗(しにせ)あんかう鍋 (弓人)2点

 

2. 枝垂れ梅この時にとぞ咲き誇る (開空)2点

 

3. 寒暁やジャズ聴きながらカレー煮る (弓人)2点

 

4. 隙間風無きサ高住うたた寝多 (ひろちゃん)2点

 

5. 霜柱見つけて想う故郷を (開空)2点

 

6. ほんのりと日の出前明る雪の朝 (清花)3点

 

7. 梅香り老いの二人で春を待つ (勢以子)1点

 

【作者コメント】

寒い冬の終わりに梅の香りがする季節の移ろいを感じながら、人生の後半を共に過ごす夫婦が春の訪れを待つ情景を描きました。季節と人生の重ねあわせで、希望と温かさを表現しています。

 

8. 追儺豆柔らかく歳数を食む (ひろちゃん)2点

 

 

9. ふきのとう苦み味わい歳を積む (開空)2点

 

 

10. 頂戴の焼き鳥柔し春隣 (ひろちゃん)0点

 

11. 淡雪や滑らぬように衆院選 (清花)0点

 

12. 寒月夜子らの笑顔があたたかし (勢以子)3点

 

 

【作者コメント】

厳寒の月夜という冷たい情景に対して、子どもたちの笑顔が心身に温かさをもたらす対比を表現しました。物理的な寒さと心の温かさの「取り合わせ」を意図しています。

 

13. 雪の午後足取り重く投票へ (清花)0点

 

14. ねず色の空にたなびく雪の雲 (勢以子)0点

【作者コメント】

晩冬特有のくすんだ色合いの空に浮かぶ雪雲の風情を、視覚的に詩情豊かに表現しました。色彩描写を通じて、2月の独特の美しさを引き出しています。

 

15. 選り取りの携帯アプリ春隣り (弓人)0点

 

総評

今回の15句は、冬から春への移ろいをテーマにしたものが多く、日常の生活感や季節の息吹が感じられる句が目立ちます。季語の使用が適切で定型を守った句が多く、いのちの匂いや情景の鮮やかさを重視した作品群です。一方で、言葉の重複や抽象的な表現が散見されました。オリジナリティを高めると良い句になるでしょう。全体として、共感を呼ぶ身近な俳句が多く、心温まる句会でした。(勢以子) 

 

第17回(1月)

1. 凍滝や音閉じ込めて寂(しづ)かなる (弓人)7点

 

2. 雪掻きの友の背まるく幾星霜 (清花)2点

 

3. 氷柱(つらら)溶けて流るる水に雀浴び (勢以子)0点

【作者コメント】

厳冬の氷柱が溶ける微かな春の兆しに寒雀の浴びる姿を配し、生命のしぶとさと小さな喜びを捉える。

 

4. 祈り札天に返して初詣 (開空)0点

 

5. 除夜の鐘五ヶ所ほど聞き眠り入る (ひろちゃん)3点

 

6. 年の瀬や星槎の願い来る年へ (清花)2点

 

7. 初春や明るき澄みし神馬の眼 (弓人)6点

 

8. 初日の出年に一度のご近所様 (清花)3点

 

9. 年立ちぬ屠蘇酌み雑煮十時半 (ひろちゃん)2点

 

10. 寒梅や成人の日を祝ふ袖 (勢以子)0点

【作者コメント】

寒梅の可憐な花姿を成人の日の祝賀衣装に重ね、大人への門出を冬の清々しさで祝福する情景を描く。

 

11. 冬の朝枝に連なる蕾たち (開空)0点

 

12. 水仙咲く書き初めの墨磨りつ (勢以子)0点

【作者コメント】

水仙の清新な香りと書き初めの新年の誓いを結び、静かな創作の喜びと1月の新鮮さを表現。

 

13. 陵丘のすすき斜めに風白く (弓人)3点

【作者コメント】

 

14. 参道で咲く蝋梅に顔寄せる (開空)2点

 

15. 八十路入る教え子からの賀状来る (ひろちゃん)3点

 

総評

全体として、冬から年末年始、初春への流れがよく出た、まっすぐで生活感のある句が多い会だと感じました。 

身辺詠・家族詠が多く、心情がやや前面に出る傾向がありますが、景をもっと「見せる」方向にも広がっていきそうな、伸びしろの大きい作品群だと思います。(勢以子)

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。(弓人)

新春にふさわしい名句揃い.採点に苦悩!!(能見山人)

 

 

 

第16回(12月)

 

1. 枯原に園児帽子の花が咲く (開空)1点

 

 

2. 窓ガラス氷花(ひようか)を描き夜明け待つ (勢以子)1点

 

【作者コメント】

深夜、窓ガラスに結晶した氷の花模様を見ながら夜明けを待つ情景です。冬の自然現象の美しさと、その中で時間が静かに流れていく感覚を表現しました。12月の寒く長い夜の中での瞑想的な時間を詩化することで、季節の趣き深さを引き出すことを狙いました。

 

3. 夕映えに澄んだ黒色(くろいろ)冬木立ち (開空)2点

 

4. 冬夕焼ひと筆の富士赤に消ゆ (清花)5点

 

5. また会おう冬眠入りのカナヘビよ (開空)1点

 

6. 小春日や絹サヤ支柱継ぎ足しぬ (ひろちゃん)2点

 

7. 芳しき陽の香を背なに枯野道 (弓人)5点

 

8. 柿吊るす老婆の腰のしゃんとして (ひろちゃん)2点

 

9. (15年ごとに土星の環が消えます)土星環のひとすじ細く冬銀河 (清花)5点

 

10. 猫と居るだけで楽しき日向ぼこ (弓人)0点

 

11. 初氷庭の隅まで冬来たり (勢以子)1点

【作者コメント】

初氷が庭のすみずみに張る光景から、冬の季節が押し寄せてくる実感を描きました。日常の空間に季節の変化が浸透していく様子を、視覚的な情景で表現しました。

 

12. ポインセチア描きて明日は早師走 (ひろちゃん)1点

 

13. (三陸沖の地震の朝)棚落ちて揺るる大地や紅葉舞う (清花)1点

 

14. 供養する針より数多(あまた)開戦日 (弓人)0点

 

【作者コメント】

12月8日は太平洋戦争開戦記念日ですが、針供養の日でもありました。

 

15. 冬至来て夜長(よなが)の底に光差す (勢以子)0点

【作者コメント】

冬至は一年で最も昼が短い日ですが、この日を過ぎると日が長くなっていきます。暗く長い夜の深部にあっても、その先に光が差していくという季節の転換点における希望と再生の思いを表現し、12月の寒さの中に春への予感が隠れていることを詩情的に捉えました。

 

総評

季語の使い方や情景描写がしっかりしており、季節感や心情が伝わる句が多い印象です。定型の中に生活感や自然の気配を織り込む句もあって、個々の表現に個性が見られます。ただ一部に言葉の選択や表現の重なりがやや説明的になっている句や、視覚的効果や感覚の切り取りがもっと鮮明に出せる余地を感じる句もあります。全体としては冬の季節感にしっかり根差した句が多く、日常の観察と感受性の豊かさが光ります。(勢以子)

 

2025年の漢字は「熊」になりました。各地で「熊」の出没被害を受けて深刻な影響、人と自然との共存について考えさせられました。

今年の歌壇は、短歌とは何かを考えながら詠者増を願う1年でした。来る年もよろしくお願いします。(弓人)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第15回(11月)

1. 一升瓶逆立ちにして濁り酒 (弓人)0点

 

2. 夏暁や読経の中をメコン川 (相澤陽子)4点

 

3. 晩秋や古刹の鐘に霧深し (勢以子)3点

【作者コメント】

晩秋の冷え込みによる霧が古寺を包み込み、沈んだ鐘の音が響く孤高な情景を詠った。

 

4. 歌声は竜胆(りんだう)の咲く峠茶屋 (弓人)2点

 

5. 小春日や長碁の友も逝き三年(みとせ) (ひろちゃん)3点

 

6. 友ふたり更待月やもう一杯 (清花)2点

 

7. 晩秋や風に舞い散る葉一枚 (勢以子)4点

【作者コメント】

晩秋の冷たい風が舞い込む中で、一枚の落ち葉が孤独に散っていく情景を詠むことで、季節の終わりの寂しさと儚さを表現した。

 

8. 昇る日が黄葉間に紅い丸 (開空)0点

 

9. 獅子柚子の輝き描き婆(ばば)笑顔 (ひろちゃん)1点

 

10. ミステリーにも記念日のあり夜長かな (相澤陽子)1点

 

11. 柿の実やクマよけ早摘み干し柿に   (清花)0点                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

 

 

12. まだいると小さく赤い秋のバラ (開空)0点

 

13. 柿熟れし晩秋の陽を朱に染め (勢以子)0点

【作者コメント】

晩秋に熟した柿が夕陽の赤色に染まり、一日の終わりと季節の深まりを重ねて表現した。

 

14. 声枯らし背をそらしおり運動会 (清花)3点

 

15. 在りし日のはらから想う吊るし柿 (ひろちゃん)3点

 

16. 射ぬく眼に負けじとばかり秋刀魚焼く (相澤陽子)1点

 

17. よいおとに始めトイレの日の明ける (弓人)0点

【作者コメント】

11(いい).10(トイレ).の日です。

 

18. かわらずに金木犀が香る道 (開空)2点

 

 

総評

六人の句会になりました。

相澤さん、ありがとうございます。

同好の士が増えるのは嬉しいかぎりです。(弓人)

今回の投句群は、季節感がしっかり示されたものが多く、特に晩秋を詠んだ句に深みを感じました。五・七・五のリズムを活かし、感覚的な情景描写や人間の営みが織り込まれています。また、「切れ字」や切れ味の工夫により読者に余韻を回す句が散見され、俳句の技法が生かされている点が評価できます。一方で、表現過多や言葉がやや平坦で印象が薄くなる句もあり、余韻や余白の活用、語の選択や配置の引き算を意識するとさらに磨かれるでしょう。生活感・自然との接点を活かした独自視点も引き続き大切にしてほしいと思います。(勢以子)

全体に季節・世情への思いがみごとに結実していました。(能見山人)

 

 

第14回(10月)

 

1. 里山に鐘ひびきけり彼岸花 (清花)2点

 

 

2. たでの花つんでもてなすおままごと (弓人)5点

 

 

3. 今日もまた警戒気象曼殊沙華 (ひろちゃん)0点

 

 

4. 参道を紅白に染め萩の風 (清花)4点

 

 

5. 見つけたり肩に当たりしドングリめ (開空)0点

 

 

6. 日は西に迅(は)やそのひぐさ萎初(しおれそ)む (弓人)0点

 

 

7. 夕焼けに曼珠沙華の影伸びて (勢以子)2点

 

 

 

【作者コメント】

夕暮れの光に曼珠沙華(彼岸花)の影が長く伸びる秋の風景

 

8. 豊漁のサンマ何度も食卓へ (清花)0点

 

 

9. 曼殊沙華幼児の頃はお化け花 (ひろちゃん)0点

 

 

10. 十月や栗の実ほころび子らの笑み (勢以子)1点

 

 

【作者コメント】

10月を迎え、栗の実が割れて子どもたちの笑顔があふれる様子

 

11. 田の畦に飛び火の如し曼殊沙華 (ひろちゃん)6点

 

 

12. 秋の夕寝場所を探す人ひとり (開空)1点

 

 

13. 鯊(はぜ)釣りの客はさまざま磯蚯蚓(いそめ)売り (弓人)0点

 

 

14. 秋晴れやすすき揺れて旅の道 (勢以子)2点

 

 

【作者コメント】

秋の澄んだ空の下、すすきが風に揺れる旅路の情景

 

15. 孫たちのブドウ皮むき一仕事 (開空)0点

 

 

総評

秋の風物を詠んだ句が15句揃いました。(弓人)

 句会では、秋の風景や季節感を的確に捉えた作品が多く、情景が鮮やかに浮かぶ句が目立ちました。特に曼殊沙華(彼岸花)や秋の実り(栗・サンマ・ブドウなど)が詠まれ、秋の豊穣や変化を丁寧に表現しています。(勢以子)

どの作品も立派で選考に困惑しました。

 

秋は誰をも俳人にするのでしょうか(能見山人)

 

 

 

 

 

 

 

 

第13回(9月)

 

1. 梨背負い戻りて食し疲れ飛ぶ (開空)2点

 

2. 慎ましき茄子の色香や一人膳 (ひろちゃん)4点

 

3. 新米の香りや母の握り飯 (勢以子)7点

【作者コメント】

新米の香りが食欲をそそる、母の握り飯を詠みました。新米の季節の温かい情景が目に浮かびます。

 

4. (一緒に天体観測をした友)星月夜あの日の友は星になり (清花)4点

 

5. 風強くなるを待ち受け秋刀魚焼く (ひろちゃん)1点

 

6. 虫の音や古都の夜空に響きけり (勢以子)2点

【作者コメント】

静かな古都の夜空に、虫の音が響き渡る様子を詠みました。秋の夜長の趣を感じさせます。

 

7. 草刈や残るボトルの水僅か (弓人)0点

 

8. イチジクの滋養しみいる歳となり (開空)1点

 

 

9. (駅へ向かう勤め帰りの人たち、素晴らしい夕焼けを見ることなく手元のスマホが小さく光っていました)

 

家路へとスマホの群れや秋夕焼け(あきゆやけ) (清花)1点

 

10. 鎌束(かまつか)や待つことひさし鳥の群 (弓人)1点

【作者コメント】

「かまつか」は、葉鶏頭の異称です。雁来紅とも言います。「鎌柄」が正しい表記でした。

 

11. 秋の空高く馬肥ゆ牧場かな (勢以子)0点

【作者コメント】

広々とした牧場で、馬がゆったりと草を食む様子を詠みました。秋の澄んだ空と、肥えた馬の姿が目に浮かびます。

 

12. 鈴虫が四季の移ろい告げる夕 (開空)0点

 

13. (八尾の風の盆のニュースを見て)風の盆教えし兄は風となり (清花)2点

 

14. 出品作仕上げし真夜のコップ酒 (ひろちゃん)1点

 

15. 夜学子や星座名唱(とな)へ帰り道 (弓人)0点

 

総評

今回も良い着想の句が集りました。

自戒では、暑さ負けで詠んだ句が少なかったことです。(弓人)

全体的に秋の情景が豊かに表現されていて、季節感あふれる句会だったと感じました。食べ物・自然・人々の営みなど、様々な角度から秋を描写されていて、読んでいて心地よかったです。情景が目に浮かぶ表現も多く、皆さんの観察眼の鋭さがうかがえました。(勢以子)

 

第12回(8月〙

 

1. 短冊は墨痕淋漓(ぼつこんりんり)星祭 (弓人)4点

 

2. 暑と熱蝉鳴かぬ街に選挙カー (清花)1点

 

3. 朝露天大きなあくび夏旺ん (ひろちゃん)1点

 

4. 穏やかな地平のつづき梅漬くる (弓人)2点

 

5. 盆の月静かに照らす帰り道 (勢以子)5点

【作者コメント】

お盆の月が、静かに帰る道を照らしている様子を表しました。

 

6. (7月30日横須賀にて)津波報海風涼し基地の町 (清花)3点

 

7. コバルトの海からの風暑さ消す (開空)1点

 

8. 来客を待つて一鉢風知草(ふうちさう) (弓人)4点

 

9. 盂蘭盆会手を合わせる子何祈る (開空)5点

 

10. 入道雲幼き夢を乗せてゆく (勢以子)4点

【作者コメント】

入道雲が、子供の頃の夢を乗せて運んでいくようなイメージです。

 

11. 祭り笛今日は西より聞こえけり (ひろちゃん)3点

 

12. 風鈴の音色涼しき縁側で (勢以子)0点

【作者コメント】

風鈴の音が涼しく響く縁側で、ゆったりと過ごす情景です。

 

13. 星祭り若竹担ぎ子ら燥ぎ (ひろちゃん)1点

 

14. 踊るより笑顔の候補盆の夜 (清花)3点

 

15. ガマにある慰霊碑の名を読む夏日 (開空)4点

 

総評

感覚的には、盆踊りや蟲の声・涼風など八月は初秋の訪れです。しかし、今年の異常気象の残暑とゲリラ豪雨に振り回されています。今月も良い句が集まりました。(弓人)

 

今回は、夏の様々な情景や行事、作者の心情を詠んだバラエティ豊かな作品が集まりました。季語を効果的に用いた句、情景が目に浮かぶ句、社会性を感じさせる句など、それぞれ個性的な魅力があり、読み応えのある句会となりました。(勢以子)

 

全体が俳句ならではの歯切れの良さが見られました。(能見山人) 

 

第11回(7月)

 

1. 酷暑をものとせず咲くデュランタ (開空)1点

  

2. 人混みにほおずき揺れる浅草寺 (清花)3点 

 

3. 居酒屋の新し木札心太 (ひろちゃん)4点 

 

4. 釣日和真菰(まこも)の花のゆうらゆら (弓人)3点 

 

5. 父と子が並んで釣らむザリガニを (開空)5点 

 

6. 「〻(をどりじ)」はがゞんぼの脚出窓越し (弓人)0点 

 

7. 日盛りや森閑として魚市場 (ひろちゃん)5点 

 

8. 氷菓食(た)ぶ銀座パーラー喫茶室 (弓人)0点

 

9. (秋田千秋公園にて)

 蓮池やババへらアイス薔薇の花 (清花)0点

  

10. 天の川星のきらめく夏の夜 (勢以子)1点

 

11. 単線をこまち駆け抜け夏の雲 (清花)1点

 

12. 風鈴の音色涼やか昼下がり (勢以子)2点

 

13. 涼やかに泡盛も割るソーダ水 (開空)1点

 

14. 一人膳とりあえずはと冷奴 (ひろちゃん)3点

 

15. 入道雲湧き立つ空に夏来る (勢以子)2点

 

 

総評

七夕🎋が過ぎ、鬼灯市・風鈴・花火・夏祭と賑やかです。

7月の佳句15の宴になりました。(弓人)

 

今回は、夏の情景や日常を捉えた句が集まりました。季語(酷暑・ほおずき・心太・真菰・ザリガニ・風鈴・泡盛・冷奴・入道雲など)を使い豊かな句会となりました。(勢以子)

 

俳句の心情である季節感が、それぞれに結晶しています。それに即応した心情もよく調和していました。(能見山人)

 

第10回(6月〙

 

1. いつの間にアガパンサスが顔を出す (開空)1点

 

2. 3 雨雲に咲く開港の花火かな (清花)3点

 

3. キアゲハの輝くたまご如何にせん (開空)4点

 

4. 鮎掛や川ゆるやかに暮れ初むる (弓人)4点

 

5. 初生りのピーマンくねり笑居り (ひろちゃん)2点

 

6. 1 つばめの子くちを並べて餌を待つ (清花)3点

 

7. 代搔きのエンジン音の心地良し (ひろちゃん)3点

 

8. 2 お点前や菓子は水無月涼やかに (清花)0点

 

9. (鎌倉にて)谷渡追い追い辿る「やぐら」かな (ひろちゃん)1点

 

10. (鎌倉・極楽寺にて)重文の如来の坐像蟻の列 (弓人)4点

 

11. さつきばれ親子連れみてガザ想う (開空)2点

 

12. 新任の女性教師や田植唄 (弓人)3点

 

総評

六月の木々は、緑色濃く逞しい成長の姿を見せます。空気はしっとりとして梅雨に入り、全てが潤います。佳句が12句揃いました。(弓人)

それぞれに、時候に敏感な創作の姿勢が見事に結実していました。鑑賞甲斐がありました。(能見山人)

 

 


第8回(2025.4)

7. 描きつつ香に浸り居り沈丁花 (ひろちゃん)7点

 

1. 春日和(はるびより)柴又までの渡し船 (弓人)5点

 

10. (絵手紙教室にて)菜の花が画けたと老婆はしゃぎ居り (ひろちゃん)5点

 

11. 神代桜幹に宿るや時の声 (清花)4点

 

5. 雨の中静かに桜咲き誇る (開空)4点

 

12. 幼子に席譲る子は入学児 (開空)3点

 

3. 蠟梅や香りまでもとシャッターを (ひろちゃん)3点

 

2. 名呼ぶ師にはいっと応えて卒業す (開空)2点

 

8. 満開の中に独りや花の精                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       (清花)2点

 

4. 山吹や光の方へキラキラと (清花)1点

 

6. 用済めばまた用のでき春嵐 (弓人)1点

 

9. 野焼きの火飛んで里山ヘリの音 (弓人)1点

 

 

総評

4月の季節を詠み込んだ句が見られ嬉しい限りです。季節をしっかりと確かに見つめること、俳句の基本だと思います。(弓人)

 

全体の印象”春日和”いいですね。良いカメラと佳いカメラアイをお持ちですね。シャッターチャンスを決して見逃さず、みごとに獲物を獲得する腕前見事です。ヴィバルディの”四季”を聴いている印象です。(失礼!!)(能見山人)

 

清交会ウェブ柳壇

公開中(過去の作品)

第16回(5月)
1. 呼び止めて手練(てだれ)の描く○(まる)・□(しかく) (U太老)0点
 
2. (昭和20年5月/旧制中1年、報国と!農業救援に動員されて)人糞を撒きし代田を搔き回し (ひろちゃん)1点 
 
 
3. (馬車道でアイスの無料配布)
屋台よりアイスクリンへ人まっしぐら (清柳)0点 
 
4. 貿易戦関税壁に飢え連鎖 (雷太)1点
 
【作者コメント】
米中を中心とした国際貿易摩擦を風刺し、保護主義がグローバルサプライチェーンを断ち、世界的な食糧・経済危機を招く愚かさを経済面から描く。
 
5. (「アイスクリーム」を「アイスクリン」と呼んだ時代・年齢があったとか思い出して)
アイスクリン仕舞い忘れてドリンクに (ひろちゃん)2点
 
 
6. 一番の浪費は戦(いくさ)蛙鳴く (U太老)1点
 
 
 
7. 反移民労働不足国滅び (雷太)1点
 
【作者コメント】
社会の高齢化と反移民感情を風刺し、労働力不足を放置する排他的政策が国家の存続を脅かす政治・社会の自滅を警告。
 
8. (連休は楽し過ぎて疲れ知らずも、終われば身体が正直に悲鳴を上げる?!)休み明け疲れた体はひと眠り (幸ちゃん)0点
 
 
 
9. 株バブル億万長者貧増ゆる (雷太)0点
 
【作者コメント】
経済格差の拡大を描き、株価上昇が富裕層を肥え太らせ、多数の貧困者を生む資本主義の歪みを社会的に批判。
 
10. (冬眠明けの熊は、痩せているというのが定説だっだはずなのに、元気に町中を走り回っているというニュースが)
眠り覚め太った熊が動き出す (幸ちゃん)1点
 
 
 
11. 暖簾から染み出る匂い焼豚屋(チャーシューや) (U太老)0点
 
 
12. 赤シャツを着るか?着ないか?衣替え (ひろちゃん)3点 
 
 
13. (カチカチに硬いアイス)無料アイス座ってコツコツ人だかり (清柳)0点
 
14. (年寄には渋滞を避けてこれに限る…⁉)連休はテレビ画面で旅をする (幸ちゃん)3点 
 
 
15. (桜の下では宴会、薔薇の側にはそれが無い)桜には宴似合うが薔薇は過ぐ (清柳)1点
 
 
総評
今月の川柳15句は、社会時評から日常の機微まで幅広いテーマを扱っており、川柳の本領である風刺と諧謔が光ります。昭和の記憶(人糞、アイスクリン、衣替え)と現代の課題(貿易戦、移民、株バブル)が交錯し、時間軸の豊かさが特徴。アイスクリンをめぐる複数句(3句、5句、13句)は同じ題材から異なる視点を引き出す工夫が見られます。また、連休疲れ、冬眠の熊、テレビ旅行など、コロナ禍以後の生活実感が素直に詠まれており、親しみやすさがあります。(雷太)

 

第15回(4月)
  題詠『つよい』
1. 花見の宴唄は隣の唄を借り (ひろちゃん)5点
 
2. 子は自由親は緊張一年生 (清柳)3点
 
3. 浮かび来た川柳メモし靴の中 (ひろちゃん)3点
 
4. 選挙前減税叫び票集め (雷太)0点
【作者コメント】
2026年衆院選で消費税減税を争点に政治家が人気取りに走る様子を風刺し、短期的な票集めが本質的な経済対策を歪める世相を表現しました。
 
5. 成長叫び文化は枯れて株高のみ (雷太)0点
 
【作者コメント】
日本経済の株高や成長論に沸く中、文化や生産性向上が置き去りになる矛盾を、文化の希薄化として風刺し、経済偏重の世相を批判しました。
 
6. りくりゅうは強い絆で金メダル (幸ちゃん)0点
【作者コメント】
春の園遊会のその朝に引き際の良い引退宣言! 今後は立派な後継者育成を、期待しましょう!!
 
7. アラをかしお菓子はとうに食べたっけ (ひろちゃん)2点
 
8. 足ぶらぶら拍子ぴたりとトイレ行き (清柳)0点
 
9. 大谷のドジャース強い三連覇 (幸ちゃん)0点
【作者コメント】
大谷を育てた栗山監督以下のスタッフの凄さがプロジェクトXで見られる幸せ! 何とも言えなせんね??!
 
10. バラマキに市場警鐘政権無 (雷太)0点
【作者コメント】
高市政権の積極財政政策が市場の懸念を呼んでいる現状を風刺し、政治家が人気取りのバラマキに走る一方で、財政規律の無視を批判しました。
 
11. 強さとはもろ刃の刃増す不安 (幸ちゃん)3点
 
 
【作者コメント】
強さばかり誇示するトランプも引っ込みがつかなくなって右往左往の様子、もうどうにもならない。困ったものですね?!
 
12. 報復の応酬がうむ負の連鎖 (U太老)3点
 
13. 亡友の呼びに来て居る枕元 (U太老)1点
 
14. 入学式子の数よりも親の数 (清柳)2点
 
15. 耄碌が焙る焙烙茶の香 (U太老)2点
 
総評
今回の川柳会は、花見のユーモア、入学の親心、政治・社会風刺、日常の機微を軽快に切り取った投句が多く、全体として世相を鋭く笑う痛快な句会でした。全15句中、意外性とリズムの良さが際立ち、現代の選挙・スポーツ・老いを題材にしたものが特に活き活きとしています。(雷太)

 

 

第14回(3月)

 

1. 賃上げに中小潰れ笑う大 (雷太)1点

 

2. (いずこも同じ?)支持率の浮沈をかける戦好き (幸ちゃん)3点

 

【作者コメント】

プーチンもトランプも支持率稼ぎに右往左往?!

いったい何人の犠牲者を出せば気が済むのか…⁉

 

3. 報復(リベンジ)をやめりゃ開ける和への道 (U太老)2点

 

 

4. きぬざやや花を愛でるや食したり (ひろちゃん)1点

 

5. 閑中のオレ頻尿で忙しく (U太老)2点

 

 

6. 夏日だと言った途端にまたダウン (清柳)1点

 

 

7. (開いた口が塞がらないとはこのことか?)平和賞どの口が言うトランプよ (幸ちゃん)2点

 

8. ブレイキン想い浮かぶは越後獅子 (ひろちゃん)1点

 

9. (間もなく3月11日)あの日から未だ半ばの十五年 (幸ちゃん)2点

 

【作者コメント】

あっという間の15年だったが、復興を目指して努力しても、帰れる環境が整わないのは、長い15年なのか??!

 

10. 人口減町村消ゆる未来地図 (雷太)1点

 

 

【作者コメント】

11. 簡便なスタンプ使えず長メール (ひろちゃん)2点

 

12. パソコン屋 脳トレ筋トレ シニア群れ (清柳)1点

 

13. 関税で覇権の道へ旗(星条旗)を振り (U太老)1点

 

14. 雨降ってダムは喜び花粉舞う (清柳)1点

 

15. 政治資金透明ゼロに泣く庶民 (雷太)0点

 

総評

今回の川柳15句は、社会風刺・日常のユーモア・震災の余韻が交錯し、現代川柳らしい言葉の鋭さと共感を呼ぶ水準です。政治・経済批判が半数近くを占め、風刺の切れ味が光る一方、定型内の意外性やリズムに磨きがかかればさらに冴える。(雷太)

 

第13回(2月)
1. 入門書付焼刃での作句駄目 (ひろちゃん)0点
 
2. 返礼の品でふるさとまた替へる (U太老)4点
 
3. 友選びブログに映える虚像だけ (雷太)1点
 
【作者コメント】
社会的なつながりで友人を「選ぶ」SNS時代の浅薄さを風刺。表面的な映え優先で本物の人間関係を避ける虚飾を、人間性の喪失として刺してみました。
 
4. 舌戦も熱い選挙も勝てぬ雪 (清柳)3点
 
5. 国選び味方増やしが敵の増え (雷太)0点
【作者コメント】
国際関係で同盟国を「選ぶ」際のジレンマを風刺。味方を増やそうとして敵を増やす現実を、選択の愚かさを突きました。
 
6. 圧勝も 期待不安は 五分五分だ (幸ちゃん)2点
 
 
7. 月ごとにチョコのギフト名前変え (清柳)1点
 
8. 働くと言うほどしてる?(はてな)だな (U太老)0点
 
9. (短期決戦 今後が占えるか)誰にしよう 選ぶ前から 結果見え (幸ちゃん)1点
 
【作者コメント】
短期決戦と言われていても、SNSの情報戦、これを制した者の勝ちが予測出来てしまった。
 
10. 政略の撒餌(まきえ)を並べ選挙戦 (U太老)3点
 
11. 国政も押活アイドル軽くなり (清柳)2点
 
12. 寒乾の冬晴れ利して切干を (ひろちゃん)0点
 
13. 投票で嘘つきばかり政権に (雷太)1点
 
【作者コメント】
有権者が政治家を「選ぶ」選挙の滑稽さを風刺。人気取りの嘘つきばかりが権力を握る矛盾を、国民の選択ミスとして描きました。
 
14. 龍馬出よ 日本のセンタク 先見えず (幸ちゃん)1点
 
15. 「老いは外」捩ってしみても筈はなし (ひろちゃん)0点
 
総評
今回の句は、選挙・政治の風刺と日常のユーモアが中心で、川柳らしい”穿ちの鋭さ”と”軽妙な笑い”が光ります。選として共感・意外性・言葉のセンスを重視すると、社会批評が強く、社会の機微を突く句が秀でています。一部抽象的な句もありましたが、全体に現代の息吹を感じる痛快な川柳が多く、会の盛り上がり抜群でした。(雷太) 

 

 

 

第12回(1月)

1. スマホにてスタンプ使える年とせむ (ひろちゃん)1点

 

2. 右顧左眄(うこさべん)法より米(トランプ)を第一に (U太老)1点

【作者コメント】

 

3. 葉牡丹と年明け祝し屠蘇を酌む (ひろちゃん)1点

 

4. (どちらも他国のことは言えないのに)トラやめて覇権争い米中ソ (幸ちゃん)0点

 

5. コード食う人間の夢AI失業 (雷太)1点

【作者コメント】

AI普及による雇用喪失を風刺。「コード食う」で機械の無情さを擬人化し、社会変革の恩恵が人間の生活を食い荒らす矛盾をユーモラスに表現。

 

6. (とにかく凄かった箱根駅伝)世界へと朝日が昇る山の神 (幸ちゃん)1点

 

7. 好きゃねん無機質愛想のセルフレジ (U太老)3点

 

【作者コメント】

 

8. 童謡も絵本も優しクマばかり (清柳)4点

 

9. 高市の発言を中国の絵笑ふ (雷太)0点

【作者コメント】

高市早苗の台湾有事発言が引き起こした日中外交紛争を風刺。中国軍のX風刺画投稿を「絵笑う」に喩え、国際緊張の滑稽さと相互のプロパガンダを皮肉る。

 

10. 貯める癖信じる癖あり狙われて (清柳)5点

 

11. 株高夢に円安加速庶民涙 (雷太)2点

【作者コメント】

2025年の円安進行と株高ブームを風刺。投資家や大企業の利益と庶民の物価高苦しみの格差を「涙」で対比し、経済成長の影の不平等を指摘。

 

12. +〇〇 海外番号で警視庁 (清柳)0点

 

13. ドンパチを止めるトランプ如何した (ひろちゃん)3点

 

14. (侍ジャパンに期待)三連覇青山桐蔭次はどこ (幸ちゃん)0点

 

15. 体力も気力も落とす病院食(このメニュー) (U太老)2点

【作者コメント】

 

総評

全体として、社会風刺・時事ネタが中心で、「ニュースを見る庶民の目線」がよく出ています。 

政治・国際情勢から、セルフレジ・病院食まで現代性が一貫しており、川柳らしい「皮肉」と「自嘲」がバランスよく入り混じっています。 

一方で、説明過多でリズムがやや崩れる句もあり、「言いたいことを一つに絞る」意識を少し強めると、さらに句の切れ味が増すと思います。(雷太)

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。(U太老)

どの作品も社会の世情をとらえた川柳の本質をゆくものでした。選別に苦労。(能見山人)

 

 

第11回(12月)

 1. (義兄の見舞いに訪れた遠くの阿蘇の風景に)刈り終えて色失せた田を渡り行く色なき風のかそけきを聞く (和美)5点

 

2. 働いて働いてなお働いて楽にならない高齢の毎日(ひび) (清歌)1点

 

 

3. 冬至来て夜長の底で希望抱き春遠からじ光差し込む (ひょう)2点

 

【作者コメント】

冬至という一年で最も昼が短い日を迎えることで、逆説的に日が長くなっていく転機を表現しました。暗く長い夜の深淵にあってもなお、その先に光と春への希望が隠されているという、12月の厳しさと再生への予感を同時に詩情的に捉えました。

 

4. 眠れずに人気映画の文庫読むページの音さえ国宝になり (清歌)1点

 

5. 初氷庭隅々に張りめぐり冬は確かに来たること知る (ひょう)0点

 

【作者コメント】

初氷が庭に張る光景から、冬が押し寄せている実感を描きました。身近な日常の空間に季節の変化が深く浸透していく様子を、視覚的で具体的に表現しています。12月の本格的な寒さの到来を感じる瞬間を象徴的に捉えることを意図しました。

 

6. 留守電にはひる受信のおほかたは墓地か投資か古物買ひます (素月)0点

 

7. ラインにて夕餉献立交換し達者なること笑い合うなり (ひろちゃん497)0点

 

8. 柿の実が朝陽に撥ねて色白し主人顔した犬の吠えたり (和美)2点

 

9. 実をつけて栴檀の木は土手覆い道行く人の影を隠しぬ (下山)2点

 

10. 故郷の訛りは抜けぬ友垣よこの世に残る数は幾人(いくたり) (素月)1点

 

11. 菊池川流れとうとう水鳥の飛び立つ向こう霞む連山 (下山)3点

 

12. マフラーをサッと外して「女将熱燗」夢の中にて若き日の形(なり) (ひろちゃん497)0点

 

 

総評

下山さん・和美さん、ご参加ありがとうございます。(素月)

全体的に季節感や現実の生活感を丁寧に捉えた作品が多く、写実的かつ心情を織り交ぜるバランスが良いです。リズムや言葉の響きにも注意が払われており、自然の移ろいや内面の揺らぎを表現した句も見受けられます。一方で感覚の鮮明さや比喩表現の冴えにさらに磨きをかける余地もありますが、題材の多様さと素直な感受性が伝わる歌が多く好感が持てます。(ひょう) 

第10回(11月)

1. 二階まで登ってきたが 何だっけ (ひろちゃん497)5点

 

2. バラ撒かぬ俺の懐(ふところ)銭(ぜに)だから (U太老)1点

 

3. 裏木戸錠10年間も回せずに (ひろちゃん497)2点

 

4. 飛び跳ねて冷めた頰笑みサナエの眼 (U太老)1点

 

5. 抑えてよ新米価格 新大臣 (ひろちゃん497)2点

 

6. ((連日の報道はもっぱらコレ)) 空き巣かとそっと覗けば熊の影 (幸ちゃん)5点

 

【作者コメント】

もう空き巣どころではなくなった現実。熊も堂々と町中に出て来てエサを探し当て、連日の大食いの様子。

ライフル銃の警察官より、ウイリアムテルの登場を待つ気分です。

 

7. 戦争の画面の向こう菓子食べる (雷太)2点

 

【作者コメント】

遠くの紛争や戦争の報道を、日常の娯楽や消費の中で消費してしまう現代の無関心さや、情報の距離感を風刺。

 

8. 閑中忙無く忙中に閑有りて (U太老)1点

 

9. 新米や大盛にしておもてなし (清柳)3点

 

10. 孤独なり高齢者たちスマホ握る (雷太)3点

【作者コメント】

高齢者の孤独や社会的孤立が進む中で、スマホに頼る姿を描き、デジタル化社会の矛盾を浮き彫りにする。

 

11. ♫ある~日襲ってきたよクマさんが (幸ちゃん)0点

 

12. 政治家は金の話に笑顔です (雷太)0点

 

【作者コメント】

政治資金問題や献金の話題が絶えず、それでも公の場では笑顔を絶やさない政治家の姿勢を皮肉る。

 

13. クマがでた秋田も岩手も青森も (清柳)1点

 

14. クマ被害自衛隊まで出動す (幸ちゃん)0点

 

15. さわらずに大玉過ぎる一年生 (清柳)1点

 

総評

川柳は社会の鏡ですね。クマの話題や政治・経済界への皮肉が多く出されました。(U太老)

 

 今月の川柳会は、現代社会の時事的なテーマから日常の瞬間まで、幅広いテーマが投句された充実した会となりました。特に熊出没や政治、過労といった社会的課題を題材にした作品が多く、川柳本来の風刺精神と社会観察の鋭さが感じられます。

 評価できる点としては、以下の三つが挙げられます。第一に「事実の報告に留まらない工夫」が見られることです。単なる出来事の描写ではなく、そこに人間的な矛盾や滑稽さを見出そうとする意図が感じられ、川柳の本質に迫る作品が多いということです。第二に「言葉と言葉の関係性」を意識した作品が増えていることで、単語の組み合わせや語呂合わせ、あるいは対比など、言語的な工夫が随所に光っています。第三に「共感と驚異のバランス」が取れた作品が散見されることです。読者が”あるある”と共感しながらも、その中に予期しない視点や視角の転換がある、そうした作品の評価が高いと言えるでしょう。

 一方、課題としては、一部に事実の連絡や標語的になってしまっている作品があることが指摘できます。川柳を作る際には「何々がこうしてこうするとこうなりました」という単純な事実報告ではなく、そこに作者の視点や問題意識、あるいは人間的な洞察が込められていることが重要です。(雷太)

 

世情・人情の機微をうまく言葉にしています。(能見山人)

 

 

第9回(10月)

 

 1. 手短かにと娘はいつも言ふけれど楽しき話端折ることなく (素月)4点

 

 

2. 秋風にひとひら舞いし萩の花 手に取り香る遠き面影 (ひょう)2点

 

 

【作者コメント】

 秋風に舞う萩の花びらを手に取り、その香りを通じて遠い日の思い出に心を馳せる情感を詠む

 

3. (秋分の日に母衣引を見て)馬事苑に響く歓声愛子さま吾は叫ぶなり騎手のあだ名 (清歌)1点

 

 

4. 満月の光を浴びて草陰に息を潜めて蟲のこゑ聴く (素月)3点

 

 

5. 参道を紅に染めた彼岸花 人も群れ咲く秋の一日 (清歌)3点

 

 

6. 霧深く色づく道の静まりて黒き枝先鈴虫の鳴く (ひょう)1点

 

 

【作者コメント】

 霧に包まれ色づく山道の静かな秋の景色。枝先に響く鈴虫の声を描写

 

総評

今回は6首と少ない詠草であった。次回を期待しよう。(素月)

 今回の歌会では、多彩な秋の情景が詠み込まれた作品が見られました。自然と心情を結びつける点で評価できる作品があり、秋の深まりを感じさせます。(ひょう)

どれも情感あふれる作品でみごとでした(能見山人)

 

 

 

 

第8回(9月)

 

1. 「戦争は反対です」と書き殴るくすむ夕焼(ゆやけ)に歪んだ文字を (素月)3点

 

2. 真夏日の観測史上最高の 酷暑に耐えて出品果たす (ひろちゃん497)1点

 

3. コスモスの花びら揺れて秋風に少女の夢を乗せて飛ぶなり (ひょう)6点

【作者コメント】

秋風に揺れるコスモスの花びらと、少女の夢を重ね合わせた歌。

 

4. 空仰ぐスマホの仕草連なりて夕焼け分かち合う人の群れ (清歌)2点

 

5. 天高く馬肥ゆる秋と言ふけれど食欲ばかり増すはわが身ぞ (ひょう)0点

【作者コメント】

食欲の秋に、ついつい食べ過ぎてしまう自分を自嘲的に詠んだ歌。

 

6. 理科室の標本棚の頭骸骨ブラシを当てて歯を磨く (素月)1点

 

7. 日めくりの厚さ僅かになりぬけど  蝉も鳴かずに猛暑残れり (ひろちゃん497)2点

 

8. サンマブリ豊漁北へ移り行きサケは居場所探す旅なり (清歌)0点

 

総評

今月も味のある短歌が揃いました。(素月)

多様なテーマで詠まれており、作者の個性が光る短歌会だったと感じました。社会的なメッセージ、日常の風景、ユーモラスな視点など、様々な角度から世界を捉えようとする姿勢が感じられました。情景が目に浮かぶような表現も多く、皆さんの豊かな感性がうかがえました。(ひょう)

 

第8回(9月)

 

1. 「戦争は反対です」と書き殴るくすむ夕焼(ゆやけ)に歪んだ文字を (素月)3点

 

2. 真夏日の観測史上最高の 酷暑に耐えて出品果たす (ひろちゃん497)1点

 

3. コスモスの花びら揺れて秋風に少女の夢を乗せて飛ぶなり (ひょう)6点

【作者コメント】

秋風に揺れるコスモスの花びらと、少女の夢を重ね合わせた歌。

 

4. 空仰ぐスマホの仕草連なりて夕焼け分かち合う人の群れ (清歌)2点

 

5. 天高く馬肥ゆる秋と言ふけれど食欲ばかり増すはわが身ぞ (ひょう)0点

【作者コメント】

食欲の秋に、ついつい食べ過ぎてしまう自分を自嘲的に詠んだ歌。

 

6. 理科室の標本棚の頭骸骨ブラシを当てて歯を磨く (素月)1点

 

7. 日めくりの厚さ僅かになりぬけど  蝉も鳴かずに猛暑残れり (ひろちゃん497)2点

 

8. サンマブリ豊漁北へ移り行きサケは居場所探す旅なり (清歌)0点

 

総評

今月も味のある短歌が揃いました。(素月)

多様なテーマで詠まれており、作者の個性が光る短歌会だったと感じました。社会的なメッセージ、日常の風景、ユーモラスな視点など、様々な角度から世界を捉えようとする姿勢が感じられました。情景が目に浮かぶような表現も多く、皆さんの豊かな感性がうかがえました。(ひょう)

 

第6回(7月)

 

 1. 除染土とセット販売電気です (U太老)1点

 

2. 日除けすだれ仕舞い忘れが功を為し (ひろちゃん497)1点

 

3. かけてました探しあぐねし老眼鏡 (U太老)4点

 

 

4. 補聴器を探す眼鏡よどこ行った (ひろちゃん497)4点

 

 

5. (局地的大雨停電で)スマホだけ光を放つ家の中 (清柳)2点

 

 

6. 合法もあるギャンブルの不合法 (U太老)0点

 

 

7. 扇風機首振り続け我が人生 (雷太)4点

 

8. 明日は採る翌朝トマト鳥の突く (ひろちゃん497)3点

 

9. 猛暑日も 暑さ二倍に 二刀流 (幸ちゃん)0点

 

10. (局地的大雨停電で)雨宿り自宅の前で仮の宿 (清柳)0点

 

 

11. 節約と言い訳ばかり昼ごはん (雷太)0点

 

 

12. 短冊に コメが欲しいと 願い書く (幸ちゃん)3点

 

 

13. なまはげや毎年来てよ都会にも (清柳)1点

 

14. 海開き 猛暑猛暑の 波が来る (幸ちゃん)1点

 

15. 夏休み宿題だけが終わらない (雷太)1点

 

 

総評

川柳の醍醐味は、自由な発想の拡がりから生まれると感じます。(U太老)

 

投句者それぞれの視点から、日常や社会を切り取ったバラエティ豊かな作品が集まりました。ユーモア・風刺・共感など川柳ならではの魅力が発揮され、良い句会となりました。(雷太)

 

 

どれも昨今の世情をよくとらえていてみごとでした。   (能見山人)

 

 

第6回(7月)

 

 1. 除染土とセット販売電気です (U太老)1点

 

2. 日除けすだれ仕舞い忘れが功を為し (ひろちゃん497)1点

 

3. かけてました探しあぐねし老眼鏡 (U太老)4点

 

 

4. 補聴器を探す眼鏡よどこ行った (ひろちゃん497)4点

 

 

5. (局地的大雨停電で)スマホだけ光を放つ家の中 (清柳)2点

 

 

6. 合法もあるギャンブルの不合法 (U太老)0点

 

 

7. 扇風機首振り続け我が人生 (雷太)4点

 

8. 明日は採る翌朝トマト鳥の突く (ひろちゃん497)3点

 

9. 猛暑日も 暑さ二倍に 二刀流 (幸ちゃん)0点

 

10. (局地的大雨停電で)雨宿り自宅の前で仮の宿 (清柳)0点

 

 

11. 節約と言い訳ばかり昼ごはん (雷太)0点

 

 

12. 短冊に コメが欲しいと 願い書く (幸ちゃん)3点

 

 

13. なまはげや毎年来てよ都会にも (清柳)1点

 

14. 海開き 猛暑猛暑の 波が来る (幸ちゃん)1点

 

15. 夏休み宿題だけが終わらない (雷太)1点

 

 

総評

川柳の醍醐味は、自由な発想の拡がりから生まれると感じます。(U太老)

 

投句者それぞれの視点から、日常や社会を切り取ったバラエティ豊かな作品が集まりました。ユーモア・風刺・共感など川柳ならではの魅力が発揮され、良い句会となりました。(雷太)

 

 

どれも昨今の世情をよくとらえていてみごとでした。   (能見山人)

 

 

第5回(6月)

 

1. 御年(おんとしも)も少しは若くと更衣(ころもがえ) (ひろちゃん497)3点

 

2.  3 飛ぶたびに子ツバメの口またふえる (清柳)0点

 

3. (ミスタープロ野球の訃報に接して悲しみが増す)3の日に 大きな太陽 沈み逝く (幸ちゃん)2点

 

【作者コメント】

間もなく十日、新聞紙上には未だ記事の載らぬ日はなし。やはり偉大な人なんだ!!

 

4. 赤シャツを着て脱いで着て更衣 (ひろちゃん497)0点

 

5.  1 米買えば町に列ふえ今令和 (清柳)0点

 

6. (いつになったら見つけ出せるか不安がますます募る)見つからず 古米古古米 古古古米 (幸ちゃん)2点

 

7. 浪費すも倹約するも増える悔い (U太老)1点

 

8. 梅雨寒や仕舞い忘れが用を為し (ひろちゃん497)3点

 

9. 古古古米(こここまい)ここで備蓄の米処分 (U太老)1点

 

10. 備蓄米 右往左往で 焦り増す (幸ちゃん)2点

 

11. 気が付けばお試しサプリ五年飲み (U太老)4点

 

12.  2 店奥の茶尽きふえるインバウンド (清柳)0点

 

総評

12句のうち4句が「令和の米騒動」と言われる備蓄米放出関連の川柳でした。(U太老)

どれも世情を見事にとらえています。風刺の中に機知のひらめきもあり楽しませてもらいました。(能見山人)

 


第2回(2025.4)

1. ゆつくりと杖に始まる第一歩草若返る道の先まで (素月)1点

 

2. 大震災憂い共に詩画作りたる友記念日待たず逝く (ひろちゃん497)3点

 

3. 夕茜(ゆうあかね)富士を背に咲く|孤(ひと)ひらの 桜よいのち空を染めゆく (清歌)2点

 

4. 売れ筋は麺とスープの素ラーメン主(あるじ)の笑顔値上がりの世に (素月)1点

 

5. ひび割れし幹の太さや若芽出る命を繋げる新しい花 (清歌)4点

 

6. 新社員桜咲きての初仕事ブルーシートに大の字となる (ひろちゃん497)2点

 

総評

前回と同じ三人の歌会ですが、4月らしい歌が揃いました。(素月)

 

 

清交会ウェブ歌壇

公開中(過去の作品)

第16回(5月)

 

 1. 早緑の葉に陽はこぼれ鶯の声艶めきて木の間を抜ける (下山)4点  

 

2. 譲り合ふことがポイント交わす笑顔に貴女(あなた)と私 (素月)0点

 

3. 鯉のぼり高く舞ひては子らの夢中空を馳せる (ひょう)0点

 

作者コメント】

5月のこどもの日に鯉のぼりが風に泳ぐ姿を詠み、子どもたちの未来への希望と爽やかな初夏の開放感を表現。

 

4. (40年ぶりに)教え子に 誘われ行きし ワインバー 頼もしき顔 中三にもどる (清歌)0点

  

5. 貯水池をめぐる導管赤錆びて夕焼け空に溶け込んでいる (素月)2点 

 

6. (若き日の浜教祖のメーデー参加を思い浮かべて二首)柿若葉輝く陰で座し歌う♪もしもピアノが弾けたなら思♪ (ひろちゃん497)0点

 

7. (その会の名前はのばらの会)年一度 ウェルナーの野ばら 朗々と 歌い上げたる 老ジョシ管理職 (清歌)0点

 

8. 雨に照る夜道に傘さす影二つ親子であるらし寄り添い歩く (下山)2点

 

 

 

 

9. 賞品のビール目指して腕振るう若き教師のプラカード・コン (ひろちゃん497)0点

 

10. 蚕の繭白く膨れて桑の葉に静かなる時命育(はぐく)む (ひょう)0点

【作者コメント】

養蚕期の白い繭と桑の葉の静かな調和を詠み、忍耐さ強く育つ命の神秘と初夏の穏やかさを讃える。

 

総評

今回10首は、多く、早緑の鶯、鯉のぼり、野ばらなどの季語が鮮やか。日常の人間模様(教え子との再会、親子、教師の奮闘)から自然の静観(貯水池の導管、蚕の繭)まで、情景と感情のバランスが良く、5・7・春から初夏への移ろいを優しく描いたものが5・7・7のリズムも安定しています。引用や状況説明が入る句も作者のエピソードが生き、親しみやすい会でした。一方で、句6のように連作意図が強いものは単独の凝縮感がやや薄れますが、全体に温かみとリアリティがあり、参加者の人生観がにじむ秀逸な詠草です。(ひょう)

 

 

 

 

第15回(4月)

 

1. (先日、元津久井郡へ姪の車での2年振りの墓参1945年4月保土ヶ谷区で横浜大空襲の前月に戦災、津久井郡から半年間横浜の旧制中学へ通学・1945年8月終戦・1951年3月新制高校卒)

 

茹で薩摩齧(かじ)りて四時間横浜へ 昨日(きのう)の墓参全てに二時間 (ひろちゃん497)2点

 

2. 先に手を出すはいじめと教えつつ文明消すと脅しの世界 (清歌)0点

 

3. 朝日射す教室の窓明るくて新しい友新しい刻(とき) (ひょう)3点

【作者コメント】

学校の朝の風景を通じて、4月の新しい出会いと季節の転換を表現しました。自分が実際に経験できる範囲の題材を選ぶことで、作品の説得力を高めることを意識しました。

 

4. 句づくりを教えし友の選評は淡々として耽々なりき (ひろちゃん497)3点

 

5. 見つけたる誤字の一画砂浜に百円玉を拾ふ心地(ここち)で (素月)2点

 

6. 命の水淡水化さえ壊すと脅す血の通う人なお王を欲す (清歌)0点

 

7. 菜畑の黄色く染まる丘の上友と歩めば心も晴れり   (ひょう)2点

【作者コメント】

4月中旬の菜の花の見頃を詠み、友人と過ごす時間の温かさと春の明るさを対比させました。実際に目にできる情景と心情を組み合わせることで、短歌の特徴である「心情も詠み込む」ことを表現しました。

 

8. 歯科医師は歯牙百本と向き合うて抜歯の時は謝りてをり (素月)0点

 

総評

 

今回の短歌会は、戦時・墓参りの記憶、社会批判、自然の癒し、日常の機知をテーマに多様な視点が揃い、全体として人生の重層的な感慨を詠んだ深みのある詠草でした。全8首中、具体的な情景描写が光るものが多く、歴史的背景や現代の不安を織り交ぜた点が印象的です。(ひょう)

 

 

 

第14回(3月)

 

1. 鶯鳴く山道細く七曲り緑の夢を追いかけてゆく (ひょう)1点

 

2. 酒あれば地獄へゆくと言ふ漢(をとこ)人それぞれに焔(ほむら)さまざま (素月)1点

 

3. 何や彼や春の夕暮れ浮かび来る電話かけたし友の数減る (ひろちゃん497)3点

 

4. ウィキ編集 つい集中して 夜更けまで 年を重ねて 朝寝坊かな (清歌)0点

 

5. (若き日の野毛の思い出)泡盛の杯を重ねて深夜まで学びし諸学今も糧なり (ひろちゃん497)2点

 

6. なくなった 景色と語る 部下の頬 ひとすじの涙 三月十一日 (清歌)3点

 

7. 桜枝の蕾柔らに風そよぎ花開く日の静かに待たる (ひょう)0点

 

8. こんなにも手持ち無沙汰は無いでしょうスマホの電池充電中は (素月)0点

 

総評

今回の短歌8首は、日常の喪失感や春の予感を軸に、個人的な情景が鮮やかで、全体として親しみやすい水準です。3月11日関連の追悼・酒宴の余韻・現代のデジタル生活など多様なテーマが並び、音の響きも自然です。ただ、抽象表現が見られますので、技法の工夫を意識すると秀歌が増えるでしょう。(ひょう)

 

第13回(2月)

 

1. 自慢げにキックボードに乗る二歳 兄の真似して兄の居ぬ間に (清歌)0点

 

2. 春覗く聞こえ来たりし「福は内」子等の掛け声笑み伴いて (ひろちゃん497)3点

 

3. 梅の香に春の気配を感じつつ老い木の下に妻と寄り添う (ひょう)1点

 

【作者コメント】

梅の香りから感じる春の訪れを、人生を共にした老夫婦の寄り添う姿に重ね、静かな希望と絆を描きました。冬の終わりを優しく表現しています。

 

4. 愛さるることは憂なり愛されぬことも憂なり我儘な僕 (素月)0点

 

5. ご無沙汰の従弟叙勲新聞に達者で居たかと祝いの電話 (ひろちゃん497)1点

 

6. 如月の天神絵馬の首飾り 二重三重の合格祈願 (清歌)0点

 

7. 挫けないことが第一逆風も追い風にして友のごとくに (素月)0点

 

8. 春浅き谷郷(やさと)の道に沈丁花つぼみ膨らみ雪解けの音 (ひょう)2点

 

【作者コメント】

まだ浅い春の里で沈丁花のつぼみと雪解けの音が響く情景を、季節の目覚めとして描きました。視覚と聴覚の融合で、静かな喜びを伝えています。

 

総評

 

今回の8首は、春の訪れと日常の家族・人間模様を軸に、温かみのある生活感が満載です。「梅・沈丁花・如月」などの使い方が自然で、情景の鮮やかさと感情の素直さが光ります。一方、言葉の重複や抽象表現が一部にあります。韻律を洗練することでよくなるでしょう。全体として、共感を誘う親しみやすい詠草で、心和む短歌会でした。(ひょう)

第12回(1月)

 1. 凍川に小さき足跡つづきたり親子手を取り初詣の列 (ひょう)2点

【作者コメント】

凍った川沿いに続く幼い足跡と親子の手を取り合う姿を通して、寒さのなかでも続く伝統行事・初詣の連帯感と世代をつなぐ希望を表現。

 

2. (絵手紙を好くしてた亡妹宅での年始会)亡き妹の逝きて二年の年始会遺作並びて義弟の笑顔 (ひろちゃん497)3点

 

3. 外からか内から食ふか姉弟(きやうだい)でバームクーヘン違ふ楽しみ (素月)0点

【作者コメント】

 

4. 高齢者貯める癖あり老後資金 警官信じるくせもまた (清歌)1点

 

5. 戦いの夢をみていた年初め湯湯婆(ゆたんぽ)の湯で額(ぬか)に十字を (素月)2点

【作者コメント】

 

6. 寒椿(かんつばき)一つほころび香を寄する古い社(やしろ)の段(きざはし)白(しら)む (ひょう)4点

【作者コメント】

寒椿の開きかける一輪とその香りを、古い神社の石段の白い残雪と対比させ、凛とした新年の清浄感と時間の重なりを静かに詠む。

 

7. (気分良し、近くの鎮守社へ初詣)三が日日本晴れにて心地良し政も斯く在れと祈る (ひろちゃん497)3点

 

8. (箱根駅伝を応援して)
沿道や 熱き応援 あふれ出て 注意する人の 優しきまなざし (清歌)1点

 

総評

全体として、生活と心情が素直に詠まれた、あたたかい短歌が多い会だと感じます。正月・年始の場面が多い一方で、家族、老い、社会へのまなざしなど、テーマの幅もあり、読みやすさと個性の両方が出ています。比喩や構成を一歩工夫することで、さらに印象が強まる作品が多い印象です。(ひょう)

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。(素月)

それぞれに、新春を寿ぐ心情が、それも見事に描かれていました。(能見山人)

 

 

第12回(12月)

 1. 寝ぼけ夢三陸沖や震度六 (清柳)2点

 

2. 裏金の持続可能(サステナブル)を目指しをり (U太老)1点

 

3. 政権を取れど足元砂の城 (雷太)3点

 

【作者コメント】

与党政権の多様化と少数派化による不安定な政治状況を「砂の城」に例え、強固に見えても足元は揺らぎやすい現状を風刺。政策の迷走や政界の激動を暗示しています。

 

4. サ高住隙間風も訪れず (ひろちゃん)0点

 

5. 給与より重き増税町しぼむ (雷太)0点

 

【作者コメント】

国の財政難からの増税策が国民生活に重くのしかかり、消費や町の活気が萎えていく様子を詠みました。経済の停滞と不安を象徴しています。

 

6. 10%(ジュッパー)の定数・歳費削減よ (U太老)0点

 

【作者コメント】

議員と共に歳費削減★

 

7. 着ぶくれて財布探しに五分間 (ひろちゃん)4点

 

8. (来年も大谷君でフィーバーしたい)大リーグ膨らむ夢は三連覇 (幸ちゃん)2点

 

【作者コメント】

WBCも期待が膨らみ大谷・山本で侍ジャパンは連覇を目指す

 

9. 友の夢あれ誰だっけでまた笑う (清柳)4点

 

10. 国際の会議は踊り空回り (雷太)0点

 

【作者コメント】

国際会議では各国が多くの言葉を交わすものの、現実の問題解決に結びつかず表面的な議論に終始するジレンマを風刺。会議の繁忙さと空虚さを対比させました。

 

11. 夢の温度ダウンひとつが遠いガザ (清柳)0点

 

12. 登録に半日掛けて5ポイント (ひろちゃん)1点

 

13. グランプリ努力実るか夢舞台 (幸ちゃん)1点

【作者コメント】

テレビでは「ロイヤルファミリー」が話題。有馬記念が…?!

冬のオリンピックも迫って来て、フィギュアスケートのグランプリファイナルで日本の男女も大活躍!?

金メダルを目指して欲しい!

 

14. 不安とか希望とか言ひ年明かす (U太老)2点

 

15. (予防接種を打ったのに、重症化を防ぐためだけとは) 夢うつつインフルの熱まださめず (幸ちゃん)3点

 

総評

良い句が揃いました。来年もよろしくお願いします。(U太老)

今回は時事的な題材や現代社会の矛盾、日常の気づきをユーモアや皮肉で表現しているものが多く、川柳らしい「風刺精神」と「人間味」がよく出ています。社会問題を扱った句は鋭く切り込みながらも、重苦しくならず軽妙さを保っているのが特徴です。一方、個人的な日常の観察や心情を詠んだものは共感を呼び、読者の心に自然に響きます。全体として「時代の空気を映す鏡」として川柳の役割を果たしつつ、語感や言葉の組み合わせにも工夫が感じられます。(雷太)

 

第10回(11月)

 1. 過労死をしない生き方まだ出来ずつい口に出る子に頑張れと (素月)5点

 

2. さわらずに通り過ぎたる大玉に歓声の波子らは跳ねたり (清歌)1点

 

3. 独居(ひとりい)のサ高住なる建物も一年(ひととせ)過ぎて吾部屋と為す (ひろちゃん497)2点

 

4. 夜長(よなが)の灯(ひ)仄か露寒(ろかん)に母のこゑ胸にしみじみ沁みわたりけり (ひょう)2点

 

【作者コメント】

秋の長い夜、母の優しい声が灯りとともに心に染みる情景を、家族の温もりとともに季節の冷たさと対比させて詠んだ。

 

5. スマホ見て顔を上げればスーパームーン 今宵の光吾をかぐやにす (清歌)0点

 

6. 木枯らしの一番吹きし芝脇の蟻の行列忙しき見ゆ (ひろちゃん497)2点

 

7. 遠き峰薄紅葉(うすもみぢ)して雲消ゆる晩秋の空青く澄みたり (ひょう)2点

【作者コメント】

遠くの山々の薄紅葉と青空が広がる晩秋の清々しい風景を、心象風景として詠み上げた。

 

8. 野茨の棘に目覚むる詩心のほんの一片(ひとひら)頭の隅に (素月)0点

 

総評

四人の歌会。同好の士を募りましょう。(素月)

今期の短歌会は、日常のささやかな瞬間や、現代社会の実感、自然との向き合い方など、多様なテーマが織りなされた充実した会となりました。特に、過労や孤独、自然の営みといった現代的な課題を、短歌という形式で鋭く捉えようとする姿勢が目立ちました。また、伝統的な季語や叙情性を大切にしながらも、口語的で親しみやすい表現を用いた作品も多く、短歌の現代性が感じられます。全体として、心の奥底に静かに響く句が多く、読む者に余韻を残す作品が多かったことが評価できます。(ひょう)

秋深し、、、、この時期ならではの作品に心打たれました。(能見山人) 

 

第8回(10月)

 

1. 物価上げ財布は軽く秋の風 (雷太)1点

 

【作者コメント】

 物価高騰が家計に影響し、秋の寂しさと重なる情景

 

2. (努力が実った定期演奏会で)感動で声もかすれるアンコール (幸ちゃん)4点

 

【作者コメント】

満員に見えた音楽堂での最後の曲は「群青」、いつ歌っても涙が出てきてしまう。お客様も同調してくれていたよう…⁉

 

3. 将来の夢は語らぬ老人会 (U太老)3点

 

 

4. 人手不足ロボに任せて休みなし (雷太)2点

 

 

【作者コメント】

 2025年問題で進む人手不足とそれを補うロボット活用の皮肉

 

5. 長残暑焼き芋負けてかき氷 (清柳)1点

 

 

6. AI (エーアイ)が新蕎麦打ってくれたとよ (U太老)2点

 

 

7. (今年は豊作なのか手ごろな値段で手に入り)巨峰よりシャインマスカットが美味しいか (幸ちゃん)0点

 

 

8. 新さんま味も値段も我が家向き (清柳)2点

 

 

 

9. (50年ぶりの念願が叶い)伊勢参り古式に因り(より)て二見浦(ふたみ)から (幸ちゃん)2点

 

 

【作者コメント】

大昔(?)、修学旅行の引率で行った伊勢神宮、二見浦。今回はツアー参加で古式に則った参拝の順で巡り、気持ちも新たになりました。

 

10. 知らぬ間に年金減って冬の暮れ (雷太)0点

 

【作者コメント】

 高齢化社会の社会保障負担増と将来の不安を表現

 

11. 転んでも目欲しき物は見逃さず (U太老)1点

 

 

12. (隣の2年生茎だけになったナスに水をやり続け)枯れ茎に水やり続け花ひとつ (清柳)2点

 

総評

いろいろな視点からの川柳。面白いですね。(U太老)

 川柳会として、出句の作品群は現代川柳の特長である「身近な社会の風刺や日常の機微をユーモアや鋭さをもって描き出す力がよく表れている」と評価できます。(雷太)

 

全体的に、よく世情をとらえ、機知に富んだ作品が多くありました。(能見山人) 

第8回(9月)

 

 1. 関税を米国第一(ナンバーワン)が押し通す (U太老)3点

 

2. セルフレジ忘れ釣銭係より (ひろちゃん497)1点

 

3. (今年の異常な暑さに出るボヤキ)夏よ去れ 猛暑続きに 飽きが来た (幸ちゃん)4点

 

4. 忖度と言えば聞こえは良いけれど (雷太)0点

【作者コメント】

忖度という言葉が、都合の良い言い訳に使われている現状を風刺しました。

 

5. 北の漁場(ぎょば)サンマブリ舞いサケ何処(いずこ) (清柳)2点

 

6. 真夏日や図書館満杯避暑館に (ひろちゃん497)3点

 

7. 一つより群れて輝く雲もあり (清柳)0点

 

8. 新米は言い値でいいよ概算金 (U太老)3点

【作者コメント】

ちくり一言🌾JAに言う

 

9. (台風前の夕焼けが真っ赤でした)空見上げ誰もが急にカメラマン (清柳)3点

 

10. 炎上は燃料投下また炎上 (雷太)1点

【作者コメント】

SNSでの炎上騒ぎが繰り返される様子を、皮肉に表現しました。

 

11. 皆既(かいき)の夜(よ) 目覚めるたびに 月を見る (幸ちゃん)2点

 

12. (80年前の終戦記念日を回想して)終戦日乾麺折り麺米食む (ひろちゃん497)1点

 

13. 水不足 水源ダムに 雨よ降れ (幸ちゃん)0点

【作者コメント】

雨の降り方が偏りすぎ、被害の広がることがとっても悲しい

 

14. AIに仕事奪われ途方に暮れ (雷太)0点

【作者コメント】

AI技術の発展により、人間の仕事が奪われるかもしれないという不安を表現しました。

 

15. 利尿薬効いて脱水猛暑の日 (U太老)2点

 

総評

いろいろな視点からの川柳が並び、選が難しいです。ポイントは風刺を含むかどうでしょうか。(U太老)

川柳会を、社会風刺やユーモア、日常の出来事など、様々なテーマで楽しませていただきました。短い言葉の中に、皆さんの鋭い観察眼やユーモアセンスが光っていました。(雷太) 

 

第6回(8月)

 

1. 画(ゑ)から絵へ窓より飛んだ夏帽子道行く人の頭に止まる (素月)1点

 

2. 炎天下(えんてんか)汗して実る稲穂かな黄金(こがね)の波に秋の足音 (ひょう)0点

【作者コメント】

夏の暑さの中、稲穂が実り、黄金色の波が広がる。秋の訪れを感じる。

 

3. (7月30日津波警報の横須賀にて)津波報避難する列声もなく先導のベスト古老毅然と (清歌)5点

 

4. 軒下に弟(おと)の使いし日除け笠鮎の姿と今も浮かびぬ (ひろちゃん497)5点

 

5. 花火散り夜空に消える刹那(せつな)かな夏の終わりを告げる光よ (ひょう)1点

【作者コメント】

花火が散り、夜空に消えていく。夏の終わりを告げる光。

 

6. 投票の人より多し立会人行ったり来たり汗拭きながら (清歌)1点

 

7. 差し出さる腕(かひな)やさしき右左(みぎひだり)駅の階段転びし我に (素月)5点

 

8. 蜩の鳴き止みたりし川の州に円座つくりて塩焼きを食む (ひろちゃん497)4点

 

総評

出詠4人。良い歌が集まりました。(素月)

今回の短歌会では、夏の情景や出来事、作者の心情を詠んだ作品が集まりました。情景描写や言葉選びの巧みさ、そして作者の個性が光る短歌会となりました。(ひょう)

折々の心情が素直に表出されています。(能見山人) 

第5回(7月)

 

 1. (サ高住=サービス付き高齢者住宅)サ高住入居後早くも一年余 絵一枚も描かずに遺憾 (ひろちゃん497)0点

 

2. (白神山地青池にて)青池の底にやすらぐ古木あり永遠の眠りに光やわらか (清歌)6点

 

3. 麦わら帽風に飛ばされ追いかける無邪気な笑顔夏の思い出 (ひょう)0点

 

 

4. 三匹も掬ひし吾子の金魚ぽい群れを追ひかけ次の一匹 (素月)0点

 

【作者コメント】

夏の風物詩「金魚すくい」で金魚をすくう道具の名前を「ポイ」または「紙ポイ」と言います。

金魚を「ポイポイ」と掬うからという説や、破れたら「ポイ」と捨てるからという説があります。

 

5. 夕焼け空茜に染まり夏終り過ぎゆく日々を惜しむ心よ (ひょう)3点

 

 

6. ペイスメイカー入れたる弟(おと)が 持ち来た採りたてトマトうん美味なり (ひろちゃん497)2点

 

 

7. (山下公園にて)赤い靴はいて異国へ消えし子の像の頭や雀静かに (清歌)1点

 

 

8. この星の余命幾何(いくばく)考へて残りの日々を有為(うい)に過ごさむ (素月)4点

 

 

総評

7月歌壇は、出詠者4人 全8首の個性ある短歌が並びました。(素月)

 

参加者それぞれの個性と豊かな感性が光る詠草が集まりました。自然や日常の風景・人生の機微を捉えた歌でバラエティ豊かな内容となりました。今後も、互いに刺激し合い、より良い歌を詠まれるよう期待します。(ひょう)

 

話題は身近なものから、広く社会問題へと展開し、年令経験に相応した視線がやさしく的確でした。(能見山人)

 

 

 

第4回(6月)

 

1. 足跡を残して植田澄みし後 白雲浮かび田の神笑う (ひろちゃん497)3点

 

2. 十薬のそのことよりも疎まれてドクダミ咲けり白くけなげに (清歌)1点

 

3. 正しいと思える意見破綻して濡れ煎餅の奥歯に絡む (素月)3点

 

4. 公園に高齢者│主(ぬし)│ラジオ体操子らと犬など脇役にして (清歌)0点

 

5. (終戦直前の1945年夏、津久井から横浜への通学時、横浜線が艦載機の空襲に出合う)

 やっと来た汽車を飛び降り桑畑 伏したる吾に機銃の唸り (ひろちゃん497)2点

 

6. 天井(てんじょう)をゆるりと回る送風扇(そうふうせん)部屋の温気(うんき)を軟らげてをり (素月)0点

 

総評

6首、身辺の雑感や戦中の危機など時間を越えて巾広く詠まれた。(素月)

詠草者の歌風が決まってきました。どれも冷静な視座、心豊かな受けとめ方が淡麗に結実しています。(能見山人

 


第3(2025.4))

1. (物価高の中で)賑やかに萌(も)やし持ち寄り糵鍋(もやしなべ) (U太老)7点

【作者コメント】

”もやし”に「萌やし」「糵」の表記

 

4. 物干しに明日の予定も吊し置き (ひろちゃん497)5点

 

7. 財源に触れず振る舞う年予算 (U太老)4点

 

11. 花よりも酒にスマホにハローかな (清柳)2点

 

12. (清交会の総会準備に追われて)メール待ち 眠る間もなし 年度末 (幸ちゃん)2点

 

2. (検査診断 異常なし「90歳代ですからね」とのことです。)腸検査今回限りと医者の弁 (ひろちゃん497)2点

 

3. 青春の青い迷い路(じ)闇バイト (U太老)2点

 

8. (詠題があるとは気が付かず雑詠で済みません)気ばかりが逸りて桜花咲かず (ひろちゃん497)2点

 

 

9. (県央地区の観桜会に参加して)賑やかな 三川(さんせん)に集い 花の宴 (幸ちゃん)2点

 

10. 三川を 集めてつどう 宴かな (幸ちゃん)1点

 

5. 花見客外国人だけ盛り上がり (清柳)1点

 

6. 飲み会後ラーメン屋だけ第二部に (清柳)1点

 

総評

「賑やか」の題に12句揃いたる(U太老)

 

写真・絵画等投稿

山田弘仁様から5月三日月🌒2026/5/19/19:00(旧4月3日)月齢2.6🌤️;5月満月🌕2026/05/02/23:51(旧3月16日)月齢15.1フラワームーン🌤️
和光弘様から『5月27日:今年80歳の教え子との同窓会にて教え子たちにプレゼントした「季節の花アジサイ」「ツユクサ・ホタルブクロ」』

「鯉幟」「武者兜」「粽」「赤いバラ」「鍾馗」

今日の月☆山田弘仁様から4月満月🌕ピンクムーン2026/4/2/21:28(旧2月15日)月齢14.4🌤️
今月の☆和光弘様から絵手紙「灌仏会」[シャガ,クンシラン、ツユクサ]

今日の月 

 

3月三日月🌒2026/3/21/18:26(旧2月3日)月齢2.3🌤️ 3月下弦半月🌗2026/3/11/5:02(旧1月23日)月齢21.3☀️🌔上弦2026/3/1/18:33(旧1月13日)月齢11.9🌤絵皿「内裏雛」

【和光弘様】より絵手紙「灌仏会」(和光弘)
絵手紙[クリスマスローズ]

「春菓」「ひな祭り」「沈丁花」「パンジー」「春隣り」

【山田弘仁様】より今日の月:2月下弦三日月🌘2026/2/14/ 5:08(旧12月27日)月齢26.0🌤️                         2月下弦半月🌗2026/2/9/ 5:05(旧12月22日)月齢21.0

2月満月🌕2026/2/2/ 21:00(旧12月15日)月齢14.7🌤️スノームーン)

【和光弘様】より絵手紙「ひな祭り」「春隣り」

【山田弘仁様】より今日の月:

1月上弦半月🌓2026/1/26/ 17:36(旧12月13日)月齢7.5🌤️🌘逆三日月2026/1/16/6:00(旧11月28日)月齢26.8🌤️,1月満月🌕2026/1/3/20:17(旧11月15日)月齢14.4 ウルフムーン☀

【和光弘様】より絵葉書「寒中見舞い」、お正月の色紙2026/1/8

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会員の鶴貝様からの音声メッセージ
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令和7年12月分

【山田弘仁様】より今日の月🌓上弦半月2025/12/28/ 17:50(旧11月9日)月齢8.3🌤今日の月🌘下弦三日月2025/12/17/ 06:00(旧10月28日)月齢26.3🌤️今日の月🌕下弦半月2025/12/12/ 05:31(旧10月23日)月齢21.6☀️
今日の月🌕下弦半月2025/12/12/ 02:25(旧10月23日)月齢21.4☀️
今日の月🌕満月2025/12/05/ 1:40(旧10月16日)月齢14.4🌤️コールドムーン

【和光弘様】より絵手紙「猩々木(ポインセチア)」『ポインセチア描きて明日は早や師走  ひろちゃん』絵手紙「枯れ葉」

 

 毎月の投稿の中で、実は最も多く絵手紙を寄せてくださっているのは、90代の先輩方でした。 そのお一人、和光弘様からも、毎月二枚ほどの絵手紙が届いています。このたび、それらの作品をひとまとめにして、年末までの期間限定で、ささやかなネット展示会として掲載することにしました。クリスマスプレゼントのように、皆さまに楽しんでいただけたらと思います。また、和光様からは次のような川柳も寄せられています。

サ高住 すきま風さえ 訪れず

このホームページが、会員同士がゆるやかにつながる「ご近所」のような場になれば―― そんな願いを込めて、ご紹介します。。(12月25日更新) 

令和7年11月分

和光弘様より絵手紙「キンケイギク」

山田弘仁様より今日の月🌓上弦半月2025/11/28/ 18:01(旧10月9日)月齢8.1🌤️今日の月🌘下弦三日月2025/11/17/ 5:46(旧9月28日)月齢26.4☀️,今日の月🌗下弦半月2025/11/12/ 3:03(旧9月23日)月齢21.2🌤️,今日の月🌕満月2025/11/5/ 2:04(旧9月16日)月齢14.2☁️ビーバームーン、今日の月🌔上弦 十三夜2025/11/2/ 21:06(旧9月13日)齢12.0]☀️

令和7年10月30日(木)

  ☆和光弘様からご紹介です。「二つの正方形の中のモノクロの 図形は、戦火で破壊された町の報道写真をもとにステンシル技法で表現してみました。」第50回記念企画:土門拳(神奈川県立横浜第二中学校10回)作品特別展示。

絵手紙をいただきました。絵手紙「ナンキン」 

 ☆山田弘仁様から今日の月🌓上弦半月2025/10/30/ 16:55(旧9月10日)齢8.8]☀️

今日の月🌘下弦三日月2025/10/18/ 03:53(旧8月27日)[月齢26.0]⛅🌗下弦半月2025/10/14/ 01:45(旧8月23日)[月齢21.9]☁️⛅️

 

令和7年10月1日(水)

  ☆和光弘様から絵手紙をいただきました

  絵手紙「ヒガンバナ」 

 ☆山田弘仁様から今日の月🌕中秋名月2025/10/06/ 00:03(旧8月15日)[月齢13.8]⛅️

🌓上弦半月2025/09/30/ 17:52(旧8月9日)[月齢8.5]🌤️

令和7年9月24日(水)

 ☆和光弘様から戸塚区美術協会絵画展出品作品のご紹介です。

 ☆和光弘様から絵手紙をいただきました。 絵手紙「タチアオイ」「小さい秋]「みのりの秋」 

 ☆山田弘仁様から8日未明の皆既月蝕を投稿いただきました。

 今日の月🌕満月・月蝕 2025/09/8/ (旧7月17日)

①01:20コーンムーン[月齢15.4]

②02:00部分蝕[月齢15.5]

③03:26ブラッドムーン[月齢15.5]

④03:53皆既蝕[月齢15.5] ⑤20:05コーンムーン[月齢16.2]

令和7年8月31日(日)

山田弘仁様から「今日の月🌓上弦半月2025/08/31/ 19:00(旧7月9日)[月齢8.2]☀️

和光弘様から8月の絵手紙と山田弘仁様から今日の月を時間を変えて二枚、🌕満月2025/08/09/ 0:12(旧7月16日)[月齢14.8]と2025/08/09/ 20:01(旧7月16日)[月齢15.7]🌤️スタージョンムーン

和光弘様から8月の絵手紙と山田弘仁様から今日の月🌓上弦半月2025/08/01/ 18:41(旧7月8日)[月齢7.6]☁️

7月の絵手紙「枇杷」(和光 弘様)と「今月の月:下弦半月」2025/07/18/01:52 (旧6月24日)「月齢22.3」(山田 弘仁様)


    『月』

29.5日で地球を公転する月が見せてくれる姿をYさんから毎回投稿していただいています。機材はデジカメと望遠鏡です。(上弦の月:2025/5/4/22:46旧暦4月7日「月齢6.7」)

 


『絵手紙』

季節の絵手紙を和光さんから毎回投稿していただいています。   こちらからお楽しみください